1. 日本の公的年金は賦課(ふか)方式
公的年金には国民年金(基礎年金)と厚生年金があり、これまでに納めた年金保険料と加入月数によって年金の受給額が変わります。
とはいえ、自分が納付した年金保険料がそのまま積み立てられているわけではありません。
日本の公的年金は賦課(ふか)方式となっており、「いまの現役世代から集めた年金保険料」を主とした財源を「いまの年金受給世代に支給」する形をとっています。
つまり、いまの現役世代が年金を受け取る時にはさらに下の世代が納める年金保険料がおもな財源となります。
少子高齢化が急速に進むなか保険料収入と国庫負担だけで年金を払いきるのは難しく、年金給付をまかなうために現役世帯の保険料を増やすにも限界があります。
このような年金の不足分を補い、給付水準を支えるため保有されているのがGPIFの運用する年金積立金です。
2004年の年金制度改正において積立金は約100年かけて計画的に活用される方針となっており、現在の公的年金の財源はおおむね以下の割合で構成されています。
- その年の保険料収入:7割
- 国庫負担:2割
- 積立金(GPIF):1割