3. 年金を満額受給しながら働く男性
厚生労働省「令和2年度厚生年金・国民年金事業の概況」によると、男性の厚生年金の月額は平均で16万4742円です。
ここから、年金の基本月額※が16万円だった場合でシミュレーションしてみましょう。
上限である47万円に抑えるなら、総報酬月額相当額上限は31万円になります。この金額までであれば、厚生年金を満額受給することができるでしょう。
※加給年金額を除いた老齢厚生(退職共済)年金(報酬比例部分)の月額
4. 今後もシニアが働きやすい環境は続く
在職老齢年金について見ていきました。
せっかく保険料を納めてきた年金。満額を受給するためにも、支給調整されない上限額を把握しておいて損はありません。
もちろん多くの収入が見込めるのであれば、年金が調整されても働くメリットが上回ることもあります。
知らずに損をするのではなく、知った上で選択できるようにしましょう。
参考資料
- 総務省「統計トピックス No.129 統計からみた我が国の高齢者 (2021年9月19日公表)」
- 日本労働組合総連合会「高齢者雇用に関する調査2020」
- 日本年金機構「在職老齢年金の計算方法」
- 厚生労働省「令和2年度厚生年金・国民年金事業の概況」
太田 彩子