3. 退職金がない!老後は年金だけでも大丈夫?
さきほど、中小企業に勤めている方たちのなかには、そもそも退職金制度が企業に導入されておらず退職金を受け取れない場合もあるとお伝えしました。
退職金がないとなると、老後の生活は大丈夫?と不安になる方も多いと思いますので、ここからは年金の受給額を見ていきながら、退職金なしでも年金だけで老後の生活は足りるのか?ということを見ていきたいと思います。
厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」による、厚生年金の平均受給額と受給額ごとの分布は下記のとおりです。
平均受給額:14万4366円
- 1万円未満:10万511人
- 1万円以上~5万円未満:33万983人
- 5万円以上~10万円未満:332万5869人
- 10万円以上~15万円未満:487万4049人
- 15万円以上~20万円未満:487万5227人
- 20万円以上~25万円未満:229万7864人
- 25万円以上~30万円未満:27万8869人
- 30万円以上~:1万6721人
(※上記の金額には基礎年金も含まれています)
全体の平均受給額は14万4366円ですが、10万円以上~15万円未満と15万円以上~20万円未満の年金を受給している方たちが多いようです。
総務省統計局の「家計調査年報(家計収支編)2020年」によると、老後に必要な1ヶ月あたりの生活費は独身で約14万円、夫婦ふたりでは約26万円となっています。
上記の年金受給額の平均でみれば、独身だとギリギリ生活できるライン。夫婦共働きで共に毎月約14万円の年金を受取ることができれば、なんとか生活できそうです。
しかし、老後の生活には介護や家のリフォーム費用などまとまったお金が必要になる場面もでてきます。
そのためには、やはり老後を年金だけに頼るのでなく自助努力で老後資金を準備する必要があると言えるでしょう。