4. 厚生年金に頼らない老後をむかえるための準備をはじめよう
ここまで、不労所得を築くための代表的な例をふたつご紹介してきました。
債券と株式の値動きは、一般的に「逆相関関係」にあると言われています。
債券価格が上がると株価は下がり、債券価格が下がると株価は上がるというシーソーのような関係をさします。
そのため、安定した不労所得を目指す上では債券と株式の両方をバランスよく保有するのもおすすめです。
とはいえ、月25万円(年間300万円)の不労所得をえるには大きな元手資金が必要になります。
単純計算にはなりますが、年利2%の運用であれば1億5000万円、年利4%で7500万円程度は準備しなくてはなりません。
仮に50歳代までの30年間で7500万円を準備すると考えた場合、金利と時間をうまく使えるかどうかが鍵になります。
そもそもの元手資金を貯める段階では、手軽にリスク分散のできる投資信託等のつみたて投資を取り入れることで銀行預金よりもペースアップすることが期待できるでしょう。
いまある制度が今後どのように変わっていくかは分かりませんから、厚生年金に頼らず生活できる備えをしておくと将来の不安が少しは解消されるかもしれません。
参考資料
尾崎 絵実
執筆者
短期大学卒業後、富国生命に入社。その後、大手保険代理店を経て、ファイナンシャルアドバイザー業務に従事。これまでに約1000以上の世帯からお金のご相談を受け、ファイナンシャル・プラニングを実施。常に最新の情報を把握するように努め、保険だけではなく、様々な金融商品を活用した総合的な資産運用を目指す。2020年 MDRT 日本会会員。3級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP3級)、一種外務員資格(証券外務員一種)を保有。
監修者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部 編集長室
LIMO編集部記者/元新聞記者
担当分野
金融と社会保障分野の専門知識を生かし、主に公的年金(厚生年金保険と国民年金)、公的年金制度の仕組み、社会保障、貯蓄、マイナンバー制度など幅広くカバーしている。
信頼性の高い情報源をもとに、政策の変遷や最新の貯蓄トレンドを掘り下げた記事も手掛けているが、難解な情報を分かりやすく伝えることを意識している。
また、退職金、資産運用や貯蓄、NISA、iDeCoなど、多岐にわたるテーマについて企画・編集・執筆している。
経歴
中央大学法学部を卒業後、東証プライム上場の大手IT企業でキャリアを開始。
その後、厚生労働省の記者クラブにて約3年間、医療保険制度や介護・高齢者福祉に特化した社会保障の専門紙で記者として働いた。
ここで社会保障分野に関する深い知識と実務経験を積み、複雑な制度の解説や政策を分析するスキルを磨いた。
現在は、株式会社モニクルリサーチが運営するくらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部にて、金融と社会保障分野に特化した記事を執筆している。
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最終更新日:2024年11月11日