繰り上げ返済を考える時の注意点
住宅ローンの繰り上げ返済のご相談は多く、「とにかく返済を早く終えたい」というお客様の声を聞いていました。
住宅ローンを組む家庭では、住宅資金に限らず、教育資金・老後資金の準備などの「人生の三大資金」によって、家計を圧迫しているというケースも少なくありません。
年齢が若いほどこれからお金が必要となる局面が多くなるため、繰り上げ返済をする場合には、ある程度まとまった貯蓄は残しておきましょう。
繰り上げ返済を優先しすぎた結果、手元に十分な資金が残らず、その後の生活での家計のリスクを増やしてしまう可能性があることを認識する必要があります。
無理に貯金を切り崩してまで繰り上げ返済を行うのは、住宅ローンの利息軽減以上に家計の負担が大きくなる恐れがあるため、家計の状況に合わせて慎重に検討しましょう。
住宅ローンの団体信用保険とは
住宅ローンを組むときに、フラット35等以外の住宅ローンでは団体信用保険(団信)への加入が融資の必要条件になっています。
団体信用保険(団信)とは、住宅ローンの契約者が万が一亡くなったり、高度障害になったり場合、保険会社が残りのローンを返済してくれる保険です。保険料は、金利に含まれる場合がほとんどです。
団信の中には、「三大疾病保障」などを選択できる特約プランもあり、金融機関によって取り扱いはさまざまです。住宅ローンの金利を上乗せすることで、さらに保障を手厚くすることができます。
各金融機関では、この団信の品揃えや上乗せ金利の引き下げなどの競争が激しくなっているので、住宅ローン申込時に確認しておきましょう。
そのため、繰り上げ返済をした場合は団信の保障額を減らすことにもなるので、必要保障の見直しなども忘れずに行いましょう。