中国経済の失速も世界経済のリスク
中国では、不動産バブルが崩壊すると何年も前から言われ続けて来ましたが、ついにその時が来たのかも知れません。
そうなっても中国共産党が強引に金融危機を防ぐと思われますから、日本のバブル崩壊の時と比べれば影響は軽微かも知れません。ただ不動産投資は中国の超重要産業なので、不動産建設が止まってしまうだけで景気への影響は非常に深刻なものとなりかねません。
また、中国では新型コロナの封じ込めが徹底して行われているため、突然大都市が封鎖されてしまったりしています。
新型コロナが変異を繰り返して感染力を強めているので、今後も大都市の封鎖が相次いで経済活動を麻痺させる可能性は決して小さくないでしょう。
最近の新型コロナは重症化しにくいようなので、そこまで徹底しなくても良いような気もしますが、最初の流行を封じ込めた成功体験があるので、徹底した封じ込めを続けているのだと思われます。
中国は、世界中から大量の物を買っていますので、中国の不況は世界中の輸出業者にとって深刻な問題です。
さらに問題なのは、中国から部品が来ないと日本等の工場が動かせない、という可能性があることです。その場合には、工場が止まって失業者が増えるだけでなく、製品が作れないので物不足になって物価が上がるかも知れません。
もっとも、中国経済の不況は、悪いことばかりではありません。
中国は資源を大量に消費していますから、不況になって原油等を買わなくなれば、世界的な原油価格が値下がりし、アメリカのインフレが収まるかも知れないからです。