1.3 2021年に急増! 投資関連事犯の相談件数
以下の表から明らかなように、投資詐欺に関する相談件数が2021年に急増しています。
投資詐欺に関する相談件数は、2020年から2021年にかけて一気に1.7倍に急増。検挙には至っていないものの、詐欺被害に遭った方や不安に思っている方が非常に多いことが分かります。
このように、ここ1~2年で急激に投資詐欺の相談件数が増えた背景には、コロナ禍での経済的不安や年金問題に対する人々の将来不安の増大が大きく関与しているのではないでしょうか。
「何かいい対策はないか……」と焦る人々の不安に付け込む詐欺事業者が増えていると予想されます。
1.4 ターゲットが若い世代に……投資関連事犯相談者の年代別構成比
2021年の投資詐欺相談件数の急増と並んで、もう1つ注目したいのが相談者の年齢層です。
この表から分かる通り、2017年頃の投資詐欺関連の相談者は約半数が高齢者でした。
しかしそれ以降、だんだん高齢者の比率が減り、20~40代の比率が増加。2021年には、20~40代が全体の半数以上を占めるまでに増加していることが分かります。
投資詐欺のターゲットが高齢者から若い世代に移っているということです。
年金不安などから、より将来に不安を抱えている世代、コロナ禍での雇用不安などをより強く抱えている世代が、まさにこの20~40代。2022年から成人年齢が引き下がったこともあり、今後ますます詐欺のターゲットが若年化するのではと危惧されます。