帝国データバンクによれば、2022年の値上げ品目は食品で2万品目を超え、10月には6532品目と今年最多になる見通しです。
同調査によれば11月以降の値上げは年内で2番目の少なさとなっており、値上げピークは一旦落ち着きを見せるようすとのこと。ただ電気代や燃料代、一部の原材料は高止まりが続いており、依然として値上げが続く可能性があります。
特に年金生活をしている方にとっては、2022年度は年金額が0.4%減額されたこともあり、日々の生活費を厳しく感じる方が多いでしょう。
今回のような値上げが起こるとは、これまで想定していなかった方も多いのではないでしょうか。ここにきて老後の貯蓄が気になる方も多いと思います。
今回は主な食品分野の価格改定動向を確認しながら、60歳代に視点を当てて貯蓄をみていきましょう。
2022年、加工食品の値上げは8000品目超。平均値上げ率は16%
まずは2022年の主な食品分野の価格改定の動向を確認します。
加工食品は8530品目、平均で16%値上げされており、10月以降には1941品目値上げされる予定です。
2022年10月以降で最も値上げ品目が多いのは「酒類・飲料」で2835品目、平均で15%の値上げに。ペットボトルなど容器価格の上昇が影響し、ビール類や清涼飲料水で値上げされます。
調味料も2101品目と多く、年間でも4651品目値上げされており、加工食品についで値上げされています。
60歳代は平均でいくら貯蓄が残っているのか【グラフ】
これだけ値上げが続くと、節約や食費を抑えるにも限度があるもの。健康面を考えると、食費の抑え過ぎも避けたいですよね。
想定していなかった月々の出費を補うために、貯蓄から切り崩している方もいるでしょう。
実際に年金の受給がはじまる今の60歳代は、いくら貯蓄を保有しているのでしょうか。
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年)各種分類別データ」を参考に、60歳代の貯蓄額を確認します。
60歳代・二人以上世帯の金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)
- 平均:2427万円
- 中央値:810万円
※「平均」は一部の大きな数字に引っ張られる傾向があるため、より実態に近い中央値を参考にしましょう。
60歳代の貯蓄平均は2427万円でしたが、中央値は810万円と大きく下がってしまいます。詳細をグラフで確認します。
【60歳代の貯蓄】保有額ごとの人数割合
- 金融資産非保有:19.0%
- 100万円未満:6.4%
- 100~200万円未満:4.8%
- 200~300万円未満:3.4%
- 300~400万円未満:3.3%
- 400~500万円未満:2.6%
- 500~700万円未満:5.9%
- 700~1000万円未満:5.3%
- 1000~1500万円未満:8.4%
- 1500~2000万円未満:6.0%
- 2000~3000万円未満:9.6%
- 3000万円以上:22.8%
- 無回答:2.6%
「老後2000万円問題」で話題となった2000万円を達成できているのは約3割。つまり、約7割は貯蓄が2000万円以下でした。
60歳代以降、生活費以外で必要になるお金には何があるか
貯蓄は生活費の不足部分だけに使うわけではありません。以下のようなことでも貯蓄を使うことが多いでしょう。
- 旅行や趣味、レジャーの費用
- 身内や友人との付き合い
- 冠婚葬祭費用
- 子や孫への援助
- 医療費
- 介護費用
- リフォーム費用
- 車の購入費用
- 万が一の時の備え
上記のうち、特に介護費用やリフォーム費用、車の購入費用などは金額も大きくなりがちです。
介護が必要になるかは個人差があり予測できないものですが、介護費用として前もって備えておくと心強く、使わなければ他の費用に使えるでしょう。
リフォームや車の購入費用は前もって予定している方も多い費用でしょう。住まいや交通手段に関しては、お金にあわせて利便性や年齢も考えて将来どうするか考えてもよいかもしれません。
いずれにせよ、今回の値上げのようなある意味「万が一」の出費に対応してくれるのは貯蓄になります。
貯蓄を増やす方法を考えよう
貯蓄をいかに増やすかは現役世代でも、60歳代になっても大切なことでしょう。
仕事を長く続けたり、運用などの不労所得、つまり働かなくても入ってくる収入を増やすことで、貯蓄を増やしたり、減るスピードを抑えたりすることも可能です。
今のような値上げラッシュだからこそ、仕事や不労所得について情報収集し、ご自身に合ったものからはじめていきたいところです。

