2. 日本の社会保障制度は今後どうなる?
内閣府「令和4年版高齢社会白書」によると、2021年10月1日時点での高齢化率は28.9%。2065年には約2.6人に1人が65歳以上、約3.9人に1人が75歳以上になると予測されています。
日本の社会保障制度は主に保険料と公費負担(税金など)により支えられていますが、社会保障給付費の増加に伴って公費負担の額も増えています。
国立社会保障・人口問題研究所「令和元(2019)年度 社会保障費用統計」によると、2019年度の社会保障給付費は約123.9兆円。1995年度は約64.7兆円(出典:https://www.ipss.go.jp/ss-cost/j/kyuhuhi-h7/2/P2-4.html )であることから、24年間で2倍近く増えたことになります。
さらに社会保障財源の項目別割合を見ると、2019年度における公費負担の額は約51.9兆円。1995年度は約20.7兆円(出典:https://www.ipss.go.jp/ss-cost/j/kyuhuhi-h7/4/d8.html )であり、24年間で2倍以上増えています。
社会保障財源のうち保険料の額も増えているため、このまま少子高齢化が進めば財源確保のために保険料や税金の負担が増える可能性も考えられるでしょう。
ちなみに、2022年6月7日に閣議決定された骨太方針2022では、社会保障給付が高齢者中心、負担は現役世代中心というこれまでの構造を見直し、全世代型社会保障の構築に向けて国民的な議論を進めていくという内容が記載されています。
日本の社会保障関係費や今後の社会保障について詳しく知りたい方は、財務省が公開している「これからの日本のために財政を考える」もあわせてご覧ください。
https://www.mof.go.jp/zaisei/index.htm