「70歳代で貯蓄なし」回避するにはどうすれば?

では、70歳代で「貯蓄なし」を回避するために、どのように貯蓄を行えばいいのでしょうか。貯蓄がうまくいっていない方ほど「今の生活費を確保するだけで難しいのに、何十年先の老後資金まで貯められない」と考えがちです。

貯蓄というと、真っ先に思いつくのは「いかに支出を抑えるか」という節約方法ですよね。浮いたお金を銀行に預金する、というのは貯蓄の王道です。

ただ、超低金利時代が続くなか、預金だけでは資産を大きく増やすことはなかなか難しいでしょう。

そこで考えてみたいのが、「どうやって入ってくるお金を増やすか」という視点です。

年収を上げるために転職をする、副業をするなど、収入をあげる手段はいくつかあります。また「資産運用」を取り入れるのも、老後の資産形成のポイントになるかもしれません。

資産運用のリスクが怖くて踏み出せない方のために、ここで資産運用の重要な2つの考え方を解説しましょう。

ポイント1. もしものときの「保障」は十分?

運用の鉄則は20年~30年という長期スパンで行うことです。これにより、リスクをある程度軽減することができます。しかし長期で運用をするということは、「毎月◯円を積み立てる」ということです。

急な出費などでこれを続けられなくなると、長期運用の恩恵が受けられなくなります。これを避けるためには、ケガや病気、失業などのアクシデントで収入が減った場合に備える必要があります。

民間の保険、あるいは現金での貯金で生活防衛費は確保しておきましょう。

ポイント2. 資産運用は「積立・分散」も大事

資産運用では長期目線が鉄則ですが、同時に「積立・投資」という考え方も必要です。

資産運用を怖いと捉えている方は、「株式の取引で利益が出たら売る」というような短期取引をイメージする方が多いです。

しかし、最近では「長期・積立・分散」という原則に則り、より安全に取引ができる金融商品がたくさん販売されています。

利子にもまた利子がつく「複利」のメリットを活かせば、雪だるま式に資産を増やせる可能性があるのです。

「いつが買い時・売り時がわからない」と悩む初心者も多いですが、積立投資をすることで買付のタイミングが分散できるため、高値づかみを防ぐことにもつながります。これにより、より安定感のある投資効果が望めるでしょう。