【ポスドク問題】博士課程修了者のお財布事情が厳しい理由4つ
現在の日本が抱えている問題の一つとして、ポスドク問題が挙げられます。
以下、博士課程修了者が経済的に厳しい状況に陥りやすい原因を説明します。
博士号取得に時間がかかる
博士課程に3年間在籍し、必要な単位を取得することで、博士論文を提出する資格を得られます。
しかし、ほとんどの方が博士課程入学から6年以上かけて博士論文を執筆しています。
博士論文を執筆しながら正社員としての勤務は、容易ではありません。そのため、博士課程修了者のなかには博士論文の執筆を優先し、フルタイムで働くことを控える方や残業の少ない職場を好まれる方も多いです。
大学の専任教員のポストが少ない
大学教員の求人は定期的に出るものではありません。また、自身の専門分野の求人が出たとしても、内定を得るには厳しい競争を勝ち抜く必要があります。
募集があまりない上、高倍率となると、就職するまでに時間がかかります。就職が決まるまでは大学の非常勤講師やアルバイトなどで生計を立てる方が多いのです。
希望する職種の正規職員での募集が少ない
人文系の大学院修了者に人気の職種は、正社員の募集が少ない傾向にあります。たとえば、美術館の職員や図書館司書、大学付属の史料館の職員などは任期付き職員の求人が目立ちます。
新卒採用のレールに乗れない
博士課程2年目の学生が、学部3年生と同じ新卒採用のレールに乗ることは難しいでしょう。
博士課程修了後に一般企業に就職するためには、学部生以上の行動力が就職活動で必要です。