5. 不動産オーナー業で自主管理が向いている人
それぞれのメリット・デメリットが分かったところで、では具体的にどのような人に自主管理が向いているのか、見ていきましょう。
5.1 費用をかけたくない、かけられない人
管理会社に支払う管理手数料は、家賃収入の3~7%程度が目安といわれています。それだけ手取りの家賃収入が減ってしまうことになるため、節約したい方には自主管理がおすすめです。
管理手数料を支払うことでキャッシュフローが悪化するのを避けたい方は、可能なら自主管理するとよいでしょう。
不動産投資において固定費の削減は重要です。管理委託費も固定費の1つですので、下記の記事を参考に見直してみることをおすすめします。
5.2 不動産オーナー業に時間をかけられる人
専業大家など、不動産オーナー業務にじっくり時間をかけられる人は、自主管理を選択することが可能です。
大家業は、入居者管理・建物管理・業者への対応などどうしても時間と手間がかかります。
賃貸管理業務に割く時間に余裕がある人は、費用のかからない自主管理に取り組むことができるでしょう。
5.3 所有する物件、戸数が少ない人
不動産投資を始めたばかりで区分マンションを1つのみ所有している場合など、所有物件・管理戸数が少ない人も自主管理を選択できます。
先述のとおり、不動産オーナーとして駆け出しの人の場合、自主管理することで賃貸経営のノウハウを得たり、勉強になったりすることがあるでしょう。経験が浅いうちは、あえて自主管理を選ぶというのもお勧めです。
5.4 建物・入居者の状況をタイムリーに把握したい人
自主管理の場合、物件・設備の老朽化や不具合、修繕の必要性などを自分でチェックするため、物件の状況を把握しやすいといえます。
また、入居者募集・家賃回収・トラブル対応など、必然的に入居者とコミュニケーションをとる機会も増えるため、入居者の状況をタイムリーに把握することも可能です。
管理会社に任せておくことで対応や把握が遅くなったりすることに不安がある人にとっては、自主管理がよいでしょう。
5.5 自分の納得するやり方で賃貸経営したい人
管理会社の選定に失敗し、管理がずさんだったり、対応がうまくいかずトラブルになったりするケースも考えられます。管理会社の対応が入居率に影響を及ぼす可能性もあるでしょう。
自主管理なら、自分が思うように、納得するやり方で賃貸経営ができます。
入居者の快適さを追求し、独自のやり方で高い入居率を実現する工夫をしたい人には自主管理がおすすめです。