年収400万円「ふつうの家庭」ができる貯蓄技
今回は、年収400万円世帯の貯蓄事情をながめてきました。負債を抱える世帯が多いため、その支出を見直したいと考える方もいるかも知れません。
しかし、負債とは言ってもその多くが住宅ローンの返済のため、手元に資産が残るものという考え方もできるでしょう。
住宅ローンは必要な出費であることを踏まえると、他の有効な貯蓄手段を考えた方が賢明です。
先ほども触れたとおり、年収400万円台世帯の貯蓄は、その6割を預貯金が占めています。
こうした割合を参考にし、まずは「貯蓄方法の見直し」から行ってみるのもいいですね。
特に全財産を銀行に預けているという方は、なかなか貯蓄が進まないかもしれません。低金利かつインフレリスクがある銀行だけでなく、資産運用や保険への分散を考えてみましょう。
もし「投資に大きな金額をつぎ込むのは怖い…」といった理由で二の足を踏まれる方がいれば、少額から始められる「iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)」や「つみたてNISA」などの制度を検討してもいいでしょう。
どんな方法にも必ずメリットとデメリットがあります。確実に貯蓄を進めるためにも、まずは情報収集から始めてみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 国税庁「令和2年分 民間給与実態統計調査」(令和3年9月)
- 厚生労働省「2019年 国民生活基礎調査の概況 Ⅱ 各種世帯の所得等の状況」
- 総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2021年(令和3年)平均結果-(二人以上の世帯)」第8-2表
太田 彩子