平均年収が400万円台なのは30年間変わらず
国税庁の資料では、日本の平均年収が433万円とされています。ただし「年収400万円以下」の割合を見てみます。ここに属する人は55.1%。半数以上が年収400万円に届いていません。
また国税庁の「平成9年分 民間給与実態統計調査」では、今から30年前である平成2年の平均年収を知ることができます。
同調査によると、平均年収は425万円でした。
30年経っても、日本の平均年収は400万円台を推移し続けているのです。
もちろん、この間に働く情勢は大きく変化しました。週休2日制が導入され、ライフワークバランスはとりやすくなったといえるでしょう。女性にとっても、結婚後や出産後に働きやすい制度が拡充しています。
一方で、1990年当時は3%だった消費税が現在は10%にまで増税。厚生年金など、天引きされる社会保険料もどんどん引き上げられています。
子どもがいる方は学費の値上げを実感していることでしょう。加えて、昨今の食品や光熱費の値上がりです。
働きやすい社会が築き上げられる一方で、賃金が抑えられたまま物価は上昇しているのです。
このような情勢の中、平均的な「年収400万円」世帯ではいくらぐらいの貯蓄を保有できているのでしょうか。