中国経済の失速がリスク要因として注目されていますが、リスクと同時にチャンスという面もあり得るでしょう。(経済評論家 塚崎公義)。

中国経済の失速リスクに注目

中国経済が失速するリスクが注目されています。筆者が重視しているのは、不動産バブル崩壊、ゼロコロナ政策の影響、「共同富裕」の影響、の3点です。

中国経済は、10年以上前から「不動産バブルが崩壊する」と言われ続けてきて、論者はオオカミ少年のようでしたが、ここへ来て本当に不動産バブルが崩壊しそうな気配が濃厚となっているのです。

中国では共産党政権のグリップが効いているでしょうから、日本と異なり、バブルが崩壊しても金融危機に陥る事は避けられるのかも知れません。

しかしそれでも、不動産の在庫過剰は避け難いでしょうから、新規不動産投資は止まりかねません。不動産建設は中国経済の主要産業ですから、それだけでも中国経済を失速させる要因となりかねないのです。