医療保険とは?最近の傾向を整理
医療保険とは、一般的に入院や手術をしたときに給付金が受け取れるという民間の保険です。
生命保険文化センターの「生命保険に関する全国実態調査」によると、医療保険の加入率は93.6%にものぼります。皆さんも何らかの医療保険には加入している方が多いのではないでしょうか。
医療保険で給付される金額は保険会社やプランで異なり、最近では給付スタイルも多様化してきました。
例えば一昔前の保険では、「入院して5日目から給付金が受け取れる」というタイプがたくさんありましたが、最近では入院1日目から支給されるタイプが一般的です。中には「日帰り入院でも支給」という商品も。
これは現代の医療において、入院日数が短期化傾向にあることが影響しています。厚生労働省「令和2年(2020)患者調査の概況」にて、昭和62年からの平均在院日数の推移を確認してみましょう。
年を追うごとに減少していますが、最新のデータでは33.3日と増加しています。ただし、これは新型コロナウィルスによる影響が少なくないでしょう。
イレギュラーな年であったことを踏まえると、減少傾向は無視できないものとなります。
民間の医療保険では、一般的に「入院1日あたり○○万円」と決められます。つまり入院日数が長いほど多くの給付金が受け取れ、短ければ給付金も少なくなるという仕組みです。
こうした背景から、「短い入院ではもとが取れない」という考え方が生まれました。ここから「民間の医療保険に加入してももったいない」という論調につながったのです。
医療保険が必要ないとされるのには、他にも理由があります。