【エアコンの設定】温度を下げる前にしたい工夫
――それでは、エアコンの設定についてさらに詳しく、「温度・風量・風向」それぞれを見ていきましょう。まずは自動運転設定についてお話を伺えますか?
ダイキン工業・高木さん:電気代を気にして、手動で微風や弱風にする方もおられますが、実は電気代の観点でも快適性の観点でも「自動設定」がおすすめです。
そうすることで、「お部屋が冷えるまでは強風で、その後は微風」という具合に、最も効率よく、快適に冷えるよう風量の調整を行ってくれます。
エアコンは、スイッチを入れたときなど暑い部屋を設定温度に近づけようとがんばって冷やす運転をする際に、多くの電気を使います。この時、微風や弱風では部屋が冷えるまでに時間がかかり、結果的に余分な電気を使うことになるからです。
――冷房時に節電をするための工夫は他にどんなものがありますか?
ダイキン工業・高木さん:実は、エアコンで使う電気のほとんどは、温度を下げる時に使われます。
暑く感じた時はエアコンの温度設定を下げる前に、風を自分の方に向けるか、風量を強くすることを試してください。
体感温度が下がり、同じ温度でも涼しく感じます。扇風機を使って体に適度な風を感じることでも、同じ効果を得ることができます。
風量を強くするとほんの少しだけ消費電力は増えますが、温度を下げる時に消費する電力と比べると比較にならないくらいわずかです。
――風量を強くしても、温度を下げる時ほどは電力を使わないのですね。涼しく感じるには「風」が重要ということがよく分かりました。