もうすぐ8月。今年も猛暑ですが、これまでとは違い食料品や電気代などの値上げが続き、いつもよりエアコンの電気代に悩まれる方が多いでしょう。

毎日使用するエアコンですが、効率的な節約方法は意外とわからないもの。

「冷房と除湿、どっちがいい?」
「自分で設定するのと自動ではどちらの方が電気代が安くなる?」
「設定温度を下げる前にできる工夫はある?」
「つけっぱなしは何時間までOK?」
など、疑問は多いですよね。

今回は効率的なエアコンの節約術について、ダイキン工業の広報グループの高木旭さんにお伺いしました。

エアコンの使い方から設定、エアコン以外の節電のコツまで徹底的に見ていきましょう。

エアコンの使用「冷房」と「除湿」はどっちがいい?

――エアコンを使用するとき、冷房と除湿どちらを使えばいいのか悩みますよね。特に梅雨時や蒸し暑い日はどちらを使うか悩みますが、どう使い分ければ良いのでしょうか。

ダイキン工業・高木さん:両者とも同じように部屋が涼しくなりますが、冷房は部屋の「温度」を、除湿は部屋の「湿度」を下げることを一番に考えた機能です。

たとえば真夏に温度が高くなるときは「冷房」、梅雨など温度はそれほど高くないけれど湿度が気になるときには「除湿」、というように使い分けるといいでしょう。

――真夏の今は冷房が主流となりそうですね。同じ除湿でも、種類があるようですが?

ダイキン工業・高木さん:除湿には「弱冷房除湿」「再熱除湿」があります。外に水分を追い出す仕組みは同じですが、部屋に戻す空気の温度が違います。

「弱冷房除湿」は、水分を集めるために温度を下げた空気をそのまま部屋に戻します。弱冷房をかけているのと同じようなため、肌寒く感じることもあります。

一方で「再熱除湿」は、水分を集めるために温度を下げた空気を、ちょうどいい温度に暖めなおしてから部屋に戻します。

そのため、部屋の温度を下げずに、湿度だけを下げることができます。しかし、部屋に戻す空気を暖めなおしているので、冷房より少し多くの電気を使います。

消費電力だけでみれば、「再熱除湿」は冷房や弱冷房除湿より大きくなりますが、冷房と「弱冷房除湿」は、設定温度や使用環境(部屋の温度や湿度など)によって消費電力が変わるため、どちらが安くなるとは一概には言えません。

ちなみに当社の一部機種には、「弱冷房除湿」と「再熱除湿」の考え方を組み合わせ、部屋の状況にあった最適な除湿運転をしてくれる機能も搭載されています。