おひとりさま老後の想定すべき出費4.長生きした時の出費
当たり前の話ですが、老後に必要なお金は長生きすればするだけ増えます。人生100年時代といわれて久しいですが、自分が何歳まで生きるかわからない以上、必要な老後資金の額を正確に出すことはできません。
その点、公的年金は一生涯受け取れるものなので、厚生年金に加入して年金額を増やしたり、繰り下げ返済をして年金を増額させることは、長生きした場合にはメリットとなります。
おひとりさま老後の想定すべき出費5.身辺整理の出費
家族や親族、友人など、自分がいなくなった後に残されたものが困らないように、不要なものを処分したり、財産関係の整理をしたりすることは大事です。また、葬儀代、墓の費用などに100万円~200万円程度用意があるといいでしょう。
まとめにかえて
おひとりさまの場合、厚生年金を月15万円受給できても、ほぼ生活費で消えてしまい、余裕のない暮らしであることがデータからわかりました。
また、老後は生活費以外の思いがけない出費も多く、年金で不足する分の老後資金を事前に準備しておく必要があることも理解できたでしょう。
年金生活に入る前に十分な貯蓄ができなかった場合は、仕事を続けて、できるだけ長い期間収入を得られるようにすれば老後資金の不足を補うことができます。
参考資料
- 厚生労働省「令和2年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 国税庁「No.1600 公的年金等の課税関係」
- 八王子市公式ホームページ「年間保険税の決め方(令和4年度(2022年度)」
- 八王子市公式ホームページ「令和3年度(2021年度)から令和5年度(2023年度)の介護保険料(所得段階)」
- 総務省「家計調査 家計収支編 2021年単身世帯 詳細結果表」
石倉 博子