2.5 項目⑤賃貸面積

レントロールの「面積」の欄では、一般的には各部屋の専有部分の面積が記載されています。

そのため、記載されている数値は、ベランダやバルコニー、そして廊下の面積は含まず、ドアや窓から内側の部屋の面積のみです。

ただし、法人向けのオフィスビルなどでは1フロアをまとめて貸し出す場合もあるため、1フロア全体の面積が記されている可能性があります。

2.6 項目⑥賃料

賃料の項目では、入居者から毎月支払われる家賃が書かれています。

ここに記載されている賃料を計算することで、実際に不動産投資を始めた際のキャッシュフローがある程度想定できるため、非常に重要な項目のひとつだといえます。

なお、契約状況が「空室」である場合でもキャッシュフローの参考として募集賃料が記載されているケースもあるため、入居状況と併せて確認するよう注意しましょう。

2.7 項目⑦共益費(管理費)

共益費は、共用部の電気代や清掃費用など、共用部の設備の維持で発生する費用のことです。

物件によって、1部屋当たり数千~数万円の共益費が設定されている場合と、共益費が0円の場合があります。

なぜ物件によってこのような違いがあるのかというと、共益費を0円にしている物件は、入居希望者にお得感を感じさせるために、家賃に共益費を組み込んでいるためです。そのため、家賃と共益費を合計してみると、両者の間で費用がほとんどかわらないということもあり得ます。

そのため、家賃や共益費だけで月々の収入を計算するのではなく、家賃と共益費の合計を算出したうえで、月々の管理費を引いてキャッシュフローを見極めるとよいでしょう。

2.8 項目⑧敷金(保証金)

敷金とは、入居者から入居の際に預かるお金のことです。一般的には家賃の1~2ヶ月分が目安とされています。

なお、敷金の主な目的は、万が一家賃の未払いがあった際などオーナーに予定外のリスクが発生した際に補填として使うことです。また、退去時の原状回復費用として敷金の一部を使う場合もあります。

ただし、敷金は入居者が退去する際にオーナーから返還する義務があるという点には注意が必要です。

そのため、敷金を収入として換算することはできないということを念頭に置きましょう。

2.9 項目⑨礼金

礼金もまた、敷金と同様に、入居者から入居の際に預かるお金です。

ただし、礼金の場合は入居者への返還義務がないため、オーナーの収入にできるという点が敷金との大きな違いです。

そのため、利回りの計算の際には家賃だけでなく礼金の金額も含めて計算ができます。