IPO株への投資で気をつけたい「成長性」
IPO投資の魅力は「成長性の高い株式への投資とその後の大きなキャピタルゲイン」と考えている方も多いのではないでしょうか。
確かに、業績が好調で、成長をより加速させるためにIPOする企業は多いです。
しかし、必ずしもIPOする企業全てがそうとは限らず、中には売上高や利益が数年横ばいの企業もあります。
IPOする企業の中には、ベンチャーキャピタルなどの既存大株主の意向を踏まえ、公言せずとも、そういった株主に対して「出口(株式を売るチャンス)」を用意することを目的とする企業もあります。
また、大株主兼代表がIPOと同時に株式を売って、その後退任する、いわゆる「上場ゴール」というケースもあります。
売上高や利益が数年横ばいの企業がIPOする場合、上記のようなケースである可能性はそれなりに高くなります。
「IPO株=成長性が高い」と考えていると、想定したよりも投資パフォーマンスが悪くなってしまうことにもつながりかねません。
そのため、成長性を狙ってIPO株に投資したい場合は、以下の点に着目してみるとよいでしょう。
- 売上高は成長しているか
- 今後の成長戦略は具体的か
- IPOと同時に新株式を発行し、成長に向けた資金を調達しているか
- 調達する資金の使途は明確で、納得感があるか
- 既存大株主の売り出し(株式売却)は多くないか
なお、最後の「既存大株主の売り出し(株式売却)は多くないか」については、機関投資家に多く配分するために既存投資家が戦略的にあえて放出するケースもあるので、その点は説明を注意深く見る必要があります。
また、一部のベンチャーキャピタルなど、「そもそもIPOを出口とした投資スタイルの投資家」については、IPO後の「成長性の高い・低い」を問わず売る場合もあるので、この点もケース分けを意識することが重要です。
では次に、「ANYCOLORはどうなのか?」について見ていきます。