不動産投資を考えている方のなかには「用途地域」という言葉を聞いたことがあるという方もいらっしゃるのではないでしょうか。

用途地域の意味を理解しておくことは、不動産投資の成功に直結しますが、なかには「用途地域の内容や種類が分からない」方もいらっしゃるでしょう。

そこで本記事では、用途地域の詳細や調べ方などを紹介します。不動産投資で失敗したくないと考えている方は、ぜひ最後までご覧ください。

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1. 用途地域とは

「用途地域」とは、人々の住みやすさや街の雰囲気を損ねないために、土地のエリアによって建築できる建物が指定されている分類のことです。

分類されているものは、住宅や工場、施設といった建物の種類だけではなく、建物の高さや広さなども含まれます。

たとえば、閑静な住宅街の中心に、大きな騒音を発する工場が建てられると、住民は工場から聞こえてくる騒音でストレスがたまり、健康的な生活が送れなくなってしまいます。

ほかにも、住宅街の中心にパチンコ店や風俗営業店などが建てられると、治安を乱す可能性があるだけではなく、街の雰囲気や美観を損ねてしまうでしょう。

上記のような事態に発展することを防いだうえで、住民の暮らしやすさや働きやすさを高めるために、用途地域は分類されています。

1.1 不動産投資と用途地域の関係

不動産投資と用途地域には深い関係があります。

たとえば、不動産投資を行うために、新しく土地を購入してマンションやアパートを建てることを想定していたとします。

用途地域を確認せずに土地を購入してしまうと「集合住宅が建てられない用途地域に分類されていたので、当初の予定どおりに運用ができない」といったことになりかねません。

また、アクセスが良い土地であるにもかかわらず、土地の価格が異常に安い場合は、建てられる物件の種類や高さなどが、用途地域の分類で制限されていることもあります。

そのため、購入した土地に建物を建てて不動産投資を行う場合は、土地の価格や利便性だけではなく、その土地がどのような用途地域に分類されているのかを確認しましょう。