日本年金機構によると、2022年度から、公的年金の支給額は0.4%の引き下げとなりました。
また、円安などの影響で生活必需品の値上げも続いています。
お金についてネガティブなニュースが続くと、「将来はどうなるだろうか」と不安になる人も多いでしょう。老後を豊かに暮らせるかは、現役世代の人にとっても気にかかるものです。
そこで今回は定年60代の気になるお金事情を見ていきます。貯蓄額の平均はもちろん、その中身をどんな資産で構成しているかもチェックしていきましょう。
60歳代のリアルな貯蓄はいくらか【円グラフ】
まずは60代の貯蓄額を確認します。
60代・二人以上世帯の金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)
- 平均:2427万円
- 中央値:810万円
※「平均」は一部の大きな数字に引っ張られる傾向があるため、より実態に近い中央値を参考にしましょう。
60代の貯蓄平均は「老後2000万円」を大きく超える形となりました。しかし中央値は1000万円にも届いていません。
保有額ごとの人数割合
- 金融資産非保有:19.0%
- 100万円未満:6.4%
- 100~200万円未満:4.8%
- 200~300万円未満:3.4%
- 300~400万円未満:3.3%
- 400~500万円未満:2.6%
- 500~700万円未満:5.9%
- 700~1000万円未満:5.3%
- 1000~1500万円未満:8.4%
- 1500~2000万円未満:6.0%
- 2000~3000万円未満:9.6%
- 3000万円以上:22.8%
- 無回答:2.6%
貯蓄額の分布をみると、2000万円以上をクリアしているのは約3割です。
一方で貯蓄ゼロは2割弱。貯蓄の格差が如実に表れているといえそうです。