今の70代も格差は大きい「老後破産」を避けるために

70代の貯蓄や年金について見てきましたが、同じ70代であっても貯蓄と年金に大きく差があることがわかりました。

国民年金は一律の保険料を払いますが、厚生年金は収入に応じた保険料を払います。そのため、収入が多いほど将来の年金額も増えることになります。

ご自身の収入が少ない場合には、収入を上げて将来の年金を増やすか、「貯蓄」の方に力を入れる必要があるでしょう。その両方が必要な場合も多いものです。

しかし、30年間平均年収が変わらないと言われている日本。現役世代であれば教育費や住宅ローンの負担が大きく、貯蓄を増やすのは簡単ではありません。

単純に毎月預貯金を積み立てていくだけでは、老後の必要資金を貯めるのは現代では難しいと言えるでしょう。

老後破産を防ぐには、「長く働き続ける方法を考える(本業でも副業でも)」「早いうちに貯蓄を増やす工夫をする」などが有効です。

両者とも、早めの対策が肝心です。老後に必要な金額は大きいからこそ、年月をかけてコツコツと備えていく必要があります。

数十年後も残っていて、自分が長く続けられる仕事は何か。自分のリスク許容度に合った、貯蓄を増やす方法は何か。この2点については情報収集をしながら、しっかりと考えていきたいですね。

気付いたときがはじめ時。今回のデータを元に、老後についてリアルに考えてはいかがでしょうか。

参考資料

宮野 茉莉子