「70代貯蓄の円グラフ」から見るシニア格差。老後破産を防ぐコツとは 年金の格差も侮れない

【国民年金と厚生年金】年金格差も侮れない

貯蓄がなくても年金がある。今の現役世代よりは多いはず…そうお考えの方もいるでしょう。

厚生労働省「令和2年度　厚生年金保険・国民年金事業の概況」によれば、国民年金と厚生年金の平均額は以下の通り。

国民年金の年金月額

• 全体平均月額：5万6252円
• 男子平均月額：5万9040円
• 女子平均月額：5万4112円

厚生年金保険（第1号）の年金月額

• 全体平均月額：14万4366円
• 男子平均月額：16万4742円
• 女子平均月額：10万3808円

※国民年金を含んだ金額です。

今のシニア世代に多い「会社員の夫と専業主婦の妻」であれば生活できる印象です。

しかし、国民年金とは違い、厚生年金は個人差のばらつきが多いもの。月額で1万円未満～30万円以上の受給者数を確認しましょう。

ボリュームゾーンは9～10万円台と17万円台です。

これは厚生年金の女性の平均額10万3808円が、男性が16万4742円であることが影響しているでしょう。ただ加入月数や収入に応じて受給額は個人差が大きいもの。

また夫婦ともに国民年金だったり、パートナーに先立たれたりした場合、状況によっては年金だけでの生活が厳しくなります。

遺族年金にも受給要件があり、受給できるかや金額は個人差が大きいため早めに確認しておくと良いでしょう。