6月分の年金額から、受給額が0.4%の減少となりました。

加えて数々の物価高に、いきなりの猛暑。エアコンの電気代もかかり、家計への負担を嘆かれる方も多いでしょう。

年金について意識しておきたいのは、「天引きされるもの」があるということ。

ねんきん定期便などをみて「◯◯円もらえるだろう」と思っていても、実際は税金や社会保険料が天引きされることをご存知でしょうか。

老後生活を考える際には、「年金から天引きされた金額で生活すること」を意識しておく必要があります。今回は年金の天引きされるものに視点を当ててみていきます。

【注目記事】【年金】みんな本当は厚生年金と国民年金を月平均いくらもらっているか

1. 【厚生年金と国民年金】日本の年金制度とは

まずは年金制度の仕組みを解説します。

出所:日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 被保険者のしおり」(令和4年4月)、厚生労働省「日本の公的年金は『2階建て』」をもとに、LIMO編集部作成

日本の公的年金は、国民年金と厚生年金の2階建て構造です。それぞれ特徴を確認しましょう。

1.1 1階部分:国民年金(基礎年金)

  • 日本に住む20~60歳未満の方が加入
  • 保険料は全員一律
  • 納付書や口座振替で毎月納めたり、前納として2年分まとめて納めたりして支払う

1.2 2階部分:厚生年金

  • 会社員や公務員などが加入(パートの方の適用も拡大している)
  • 保険料は報酬に応じた等級で決まる
  • 収入額が高ければ高いほど、納付月数が長ければ長いほど多くの年金を受給できる

厚生年金は国民年金に上乗せして入るので、国民年金より手厚いといわれる傾向にあります。

では実際に、それぞれの受給額を見ていきましょう。