1. 特別支給の老齢厚生年金って何? 誰が受給できる?
以前は厚生年金の支給開始年齢が60歳でした。昭和60(1985)年の年金制度改正で65歳に引き上げられたことにより、受給開始年齢を段階的に、スムーズに引き上げるために設けられたのが「特別支給の老齢厚生年金」の制度です。
ただし、誰でも受給できるわけではありません。
要件を見ていきましょう。
1.1 特別支給の老齢厚生年金の受給要件
日本年金機構によると、特別支給の老齢厚生年金を受けるためには下記の要件が必要とされます。
- 男性の場合、昭和36年4月1日以前に生まれたこと。
- 女性の場合、昭和41年4月1日以前に生まれたこと。
- 老齢基礎年金の受給資格期間(10年)があること。
- 厚生年金保険等に1年以上加入していたこと。
- 生年月日に応じた受給開始年齢に達していること。
そもそもの「年金の受給資格」を満たす必要がある上に、年齢での要件があります。