4. 地方公務員の「全事由」退職金はどのくらいか

定年退職を待たずに退職する場合でも、勤務年数等に合わせた退職金が支払われます。最後にこちらの金額も確認しましょう。

4.1 都道府県(47団体)

全職種・・・1374万5000円

  • 一般職員・・・1228万7000円
  • 一般職員のうち一般行政職・・・1530万9000円
  • 教育公務員・・・1487万7000円
  • 警察職・・1728万4000円

4.2 指定都市(20団体)

全職種・・・1404万9000円

  • 一般職員・・・1329万8000円
  • 一般職員のうち一般行政職・・・1724万3000円
  • 教育公務員・・・1595万6000円

勤務年数や退職事由に左右されるとはいえ、全体でも平均が1000万円を超えることがわかりました。

5. 地方公務員の退職金は手厚いが厳しい側面も

地方公務員の退職金事情をみると、定年退職時にはある程度まとまった収入を得られそうです。職種によって差がありますが、いずれも民間企業に比べると高水準であるといえるでしょう。

一方で、ボーナスが減少傾向にあることから、必ずしも安定しているとは言い切れません。民間に合わせて調整されるため、民間に遅れて公務員にも不況の煽りはいくということです。

また地方公務員の人数は減少傾向にあります。このコロナ禍を受け、安定感のある公務員への注目が高まることも考えられます。今後は今以上に「狭き門」になるかもしれません。

公務員、民間の会社員にかかわらず、将来に向けた貯金にしっかりと取り組んでおきたいですね。

参考資料

太田 彩子