3. 年金を増やすだけでなく、心がけたいこと
例えば、生活に年間300万円かかる世帯が5年の繰下げ受給をしたいと考えた場合、1500万円の資金がある、または年収300万円程で65~70歳まで仕事を続けられる状態が必要になります。
もしくは半分の750万円の資金があればそれを取り崩しながら年収150万円稼げば生活することができるでしょう。
しかし、そこで手持ち資金を取り崩し使い切ってしまうといよいよ75歳からは年金のみで生活しなければいけなくなるかもしれません。
「増額のメリット」や「働きたい」という気持ちだけで決められる問題ではないことが悩ましく、自分やパートナーの健康状態・体力・雇用先の有無や預貯金額によっては繰下げ受給で増やす選択ができる人とできない人に分かれることでしょう。
老後2000万円問題のモデルケースは原則の65歳から年金を受給して年金以外に2000万円の資金が必要になるというものでした。
しかしながらこの2000万円には、住居費用はほとんど含まれておらず、介護費用も別計算となっており含まれていません。
これからも年金受給年齢の引き上げが続けば、それに加えて「年金を受け取るまでに生活するための貯金」を準備しておく自助努力が必要になると考えられます。
