1. 年金の繰下げ受給とは
「毎月受け取る年金が42%増えるけど、受け取れるのは70歳から」
この悩ましい二つの条件が合わさったものが、「年金の繰下げ受給」です。
現在の年金の受給開始は原則65歳ですが、65歳で受け取りの請求をせずに66歳以降70歳までの間で受給を遅らせる事ができます。
受給を1カ月遅らせると1カ月あたり0.7%増額されるため、1年間の繰り下げで8.4%増額、最長の70歳まで繰り下げた場合42%も増額になるというものです。
2022年4月からは75歳まで繰下げ受給が可能になる予定ですので、後の試算では75歳から受給し始めた場合もみてみましょう。
ちなみに現時点では、権利としては60歳から受け取り始める事も可能ですが、その場合は先ほどとは逆に「繰り上げ受給」とされます。
繰り上げ受給になると年金額は1カ月あたり0.5%減額され、60歳まで繰り上げた場合30%も減額されてしまいます。
繰上げ受給は一度請求してしまうと一生涯その金額で固定されてしまうため、何歳から受け取るかについてはよくよく考えてから請求するようにしましょう。