「世帯分離」を行う際の注意点
人為的に住民税非課税世帯を作る手段として、世帯分離を選択する方もいます。
世帯分離とは1つの世帯を2つ以上に分け、住民税が課される家族を外す手続きです。
しかし、むやみに世帯分離をすると、国民健康保険料の増加・扶養控除や配偶者控除要件に満たなくなるなどのデメリットがあります。
仮に住民税非課税世帯になっても、他の税額が増加してしまう危険があると覚えておきましょう。
「住民税非課税世帯 = お得」ではない
今回お伝えした優遇措置は、本来やむを得ない事情を抱える方を支援するための支援策です。
しかし、「優遇」の言葉が独り歩きし、巷では「ズルい」「お得」といった認識が広まっているのも事実。
こうした認識の齟齬を埋めるのも、今後の大きな課題なのかもしれません。
参考資料
- 能美市「国民健康保険 税の7割・5割・2割軽減」
- 出雲市「介護保険料について」
- 厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ」
- 内閣府「幼児教育・保育の無償化」
- 文部科学省「高等教育の修学支援新制度」
- 日本学生支援機構「進学資金シミュレーター」
- NHK「放送受信料の免除について」
- 横浜市「世帯変更届(世帯主の変更、世帯の分離、合併等)」
小見田 昌