5. 繰上げ受給の選択は慎重に
年金受給を前倒しする「繰上げ受給」の実態に迫りました。
最後のデータからは、厚生年金・国民年金、どちらも本来の65歳から受け取っているケースが圧倒的多数を占めている、ということが分かりました。
受給を前倒しするメリットは高いものの、デメリットは大きいものです。実際に選択する人が少ないという現状からも、自分にとって必要な選択かどうか慎重に判断する必要があるでしょう。
反対に受給を遅らせる「繰下げ受給」には受給額を増額できるメリットがあるものの、こちらも制度を利用する人は少ない現状にありました。年金額をあげるとはいえ、選びにくい選択肢となっているようです。
「厚生年金・国民年金」どちらの加入者であっても、公的年金だけを頼りにする老後は心もとない時代となりました。
長い老後を見据えると、早めの対策が必要になると言えるでしょう。どんな方法が有効なのか、まずは情報収集から始めてみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 日本年金機構「年金の繰上げ受給」
- 厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」（2021年12月）
- 日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 被保険者のしおり」（令和4年4月）
- 厚生労働省「日本の公的年金は『2階建て』」
太田 彩子
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