【厚生年金と国民年金】繰上げ受給者は多いか少ないか。メリットとデメリットを冷静に判断 日本年金機構が教える13個のデメリット

1. 「繰上げ受給制度」の前に年金制度を復習

繰上げ受給の制度を知るためには、まず公的年金の制度を復習する必要があります。

1.1 年金制度は2階建て

日本の年金制度は図のように2階建て構造になっています。

1.2 1階部分：国民年金（基礎年金）

日本に住む20～60歳未満のすべての方が加入するのが国民年金（基礎年金）。全員が一律の保険料を納め、40年間納めることで満額の年金が受け取れます。納付期間が足りなければ、その分が年金受給額から減らされるという仕組みです。

1.3 2階部分：厚生年金保険

公務員や会社員などは、2階部分である厚生年金にも加入します。

厚生年金加入者は報酬に応じた保険料を会社折半で納めるため、国民年金加入者よりも手厚い年金が受給できるというしくみです。

「繰上げ受給」は、国民年金と厚生年金のどちらか一方、あるいは両方することも可能です。