校則は自由と責任の問題にもつながる
「○○中学校は、10年前の修学旅行で◇◇で問題を起こしたから今でもそこ行けない」という、都市伝説のような話を耳にした経験がある人は少なくないでしょう。何か問題が起きたら、校則や修学旅行での規則が厳しくなるということはよくあります。
筆者の身近でも、問題児の多かった学年の修学旅行では持ち物も最低限になり、班別行動の範囲や時間も大幅に縮小し、お土産代用のお小遣いも近隣の小学校の中で最低金額という小学校がありました。
問題が多発した学年が卒業してから徐々にルールは緩和されていったそうですが、このように学校側としては「何かある前の防止策」として厳しくすることは実際あります。校則は学校内での法律のような存在ですが、自由な行動には責任が伴います。
ブラック校則の問題解決は国の指針でも「絶えず積極的に見直すべき」とされています。改善または廃止するには教員だけではなく、在校する子ども達も積極的に関わって責任を自覚し、自主性を高めていくことも必要です。
時代の空気が確実に変わっている今、一方的に批判するのではなく「状況を変えていこう」と一歩前進することも、ブラック校則の是正に繋がるのではないでしょうか。
参考資料
- 文部科学省「校則の見直し等に関する取組事例について」
- 東京都教育委員会「都立高等学校等における校則等に関する取組状況について」
- 文部科学省「生徒指導上の諸問題の推移とこれからの生徒指導-データに見る生徒指導の課題と展望-」
中山 まち子