3. 「国民年金」受給額ごとの人数とは

次は国民年金についても深掘りしましょう。

3.1 国民年金月額階級別の老齢年金受給者数

  • 1万円未満:7万4554人
  • 1万円以上~2万円未満:29万3600人
  • 2万円以上~3万円未満:92万8755人
  • 3万円以上~4万円未満:284万2021人
  • 4万円以上~5万円未満:466万3638人
  • 5万円以上~6万円未満:776万979人
  • 6万円以上~7万円未満:1483万5773人
  • 7万円以上~:188万2274人

出所:厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」

国民年金の全体平均は5万6252円でしたが、ボリュームゾーンは「6万円以上~7万円未満」といえそうです。

40年間すべての保険料を納めたとしても、国民年金の満額は月額6万4816円(2022年度)です。年額にしても約78万円であることを考えると、特に自営業世帯では将来の備えが必須だと言えるでしょう。

4. 夫婦二人の標準年金は22万円だが

日本年金機構の「令和4年4月分からの年金額等について」によると、2022年度の年金額は標準的な夫婦で21万9593円であることがわかっています。

前年に比べて0.4%もマイナスになったこちらの金額が初めて振り込まれるのは、次の6月15日です。

しかしこちらの金額はあくまでも目安で、「平均的な収入(平均標準報酬(賞与含む月額換算)43.9万円)で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の給付水準」と記載されています。

40年間の給与が43.9万円であったり、妻がずっと専業主婦であったりと、現在の夫婦にあてはまらないと感じる方も多いのではないでしょうか。

実際、国民年金の受給額は「満額×納付月数/480月」で計算し、厚生年金の受給額は「報酬比例年金額+経過的加算+加給年金額」の合計で決まります。個人によって異なることがわかりますね。

大事なのは「自分自身の目安額」を知ることです。働き方によって年金が異なることを踏まえ、将来について考えてみましょう。