4. 厚生年金は「加入期間」も重要
もう一度、厚生年金が決まる計算式のうち「報酬比例年金額」の計算方法を見てみましょう。
報酬比例年金額=平均標準報酬額×5.769/1000×平成15年4月以後の加入月数
ここでは「加入月数」がポイントです。被保険者として加入し、保険料を支払った期間が長いほど年金額もあがります。
つまり、高年収の人が1年加入しただけでは、それより年収の低い人が40年間加入した年金額よりも少ない可能性もあるといえます。
5. 厚生年金には上限がある
保険料を決めるもととなる「標準報酬月額」は、給与額を等級ごとに区切った月額のことです。
基本的に月額があがるほどに「標準報酬月額」もあがりますが、その上限は65万円に決められています。ここに属するのは月収が63万5000円以上の人なので、それを超える人はどれだけ稼いでも変わらないことになります。
賞与がある場合でも、「1回150万円のボーナスを年に3回」が上限となるので、この後どれだけ稼いでも将来の年金額は変わらないのです。
仮に同じ期間働いたとして、年収が1200万円の人と年収3000万円の人が同じ年金額と考えると、やはり「年収と年金は比例する」とは言えなくなります。