1. 年収と年金は比例するのか
「年金の額は年収が高い人ほど高くなる」と聞いたことがあるかもしれません。これは半分本当で、半分ウソです。
まず整理しておきたいのは、公的年金には「国民年金」と「厚生年金」があるということです。
1階の国民年金には日本に住む20~60歳以上のすべての人が加入し、2階の厚生年金には会社員や公務員等が国民年金に上乗せして加入します。
この点を踏まえて、年金と年収が必ずしも比例しない理由を見ていきましょう。
2. 国民年金は年収と年金額が比例しない
国民年金の保険料は定額で、誰もが一律の保険料を納めます。そして将来受け取れる老齢年金額は、保険料を支払った月数で計算されます。
つまり現役時代の年収は全く関係なく、納付実績のみで決まるということです。ちなみに2022年度の満額は6万4816円(月額)。
現役時代にどれだけ稼いでいた人でも、MAXで6万円台であることを考えると、国民年金にしか加入していない人は何らかの自助努力が必要だと考えられます。
執筆者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
京都教育大学卒業。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部で、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
はたらく世代のお金の診断・相談サービスを行うマネイロでは、「【計算例付】厚生年金保険料はどのように決まる?ケース別算出方法や受給額を解説」など、お金や年金制度にまつわる記事を発信中。京都府出身。(2024年3月18日更新)