メンタルの問題は見えにくく言いにくい

昭和の頃とは違い「学校を休ませるのは高熱が出た時だけ」という時代ではありません。子どものメンタルヘルスへの関心も高まっており、スクールカウンセラーや専門医の認知度も以前と比べて浸透しています。

我慢をすれば何とかなるという考えは過去のものとなっています。ただし、大人でも自分の心や体の変調に気がつかないことがあります。

子どもなら尚更です。気がついた時にはすでに何かしらの症状が発症していることもあります。

筆者も5月や6月ではないにしろ、中学3年生の受験シーズンが本格化する初冬に自律神経失調症を発症しました。それまで健康だけが取柄だった人間にとって、信じられないことが起きたのです。

外見上に大きな変化もなく、問題を抱えているように見えないため同級生は誰も筆者が苦しんでいるとは思いませんでした。

また、母親の自律神経失調症への理解が足らず単なる気力低下という扱いも症状を悪化させる一因になりました。心の変調はいくら親でもそのまま理解してもらうのは難しいということを痛感しました。

出所:厚生労働省「ストレスとこころ」