3. オリックスのコーポレートガバナンスへの意識高まる

オリックスの優待廃止には、好感できるポイントもあるのではないでしょうか。

理由として「株主のより公平な利益還元のあり方という観点から慎重に検討を重ねた」と説明していますが、ここをもう少し深堀ってみます。

まず、昨今、コーポレートガバナンス・コードの改定やスチュワードシップ・コードの策定を中心に、金融市場ではコーポレートガバナンスへの意識が高まっています。

また、東京証券取引所は市場改革を通じて、機関投資家がより売買しやすいよう上場基準を変更しました。

こうした中、株式市場における機関投資家の存在感は強まっている可能性があります。

加えて、株主優待は、利益還元をキャッシュで受け取りたい機関投資家にとっては少し難のある還元方法だったのですが、オリックスは今回それを廃止します。

こういった一連の経緯を通じて、オリックスの機関投資家による評価は高まる可能性もあり、ひいては長期的な株価にポジティブに寄与するかもしれません。