高校生の金融経済教育の内容4. 社会保険と民間保険

金融庁の同資料では、次のクイズも出されます。

実際にある保険はどれ?

  • ペットの病気やケガの治療費を補償する保険
  • 旅行先が雨だったら旅行代金が戻ってくる保険
  • ライブに行けなくなってしまった時にチケット代が戻ってくる保険

これらはすべて実際にある保険です。便利な保険がある一方で、「あれもこれも保険で備える」という考え方にはリスクもあります。

日本には社会基盤としての社会保険があり、それを補う存在として民間の保険があります。

「公的保険と民間保険」「人に対する保険とモノに対する保険」「貯蓄でまかなえるものと保険が必要なもの」など、リスクに合わせて考える視点が必要なのです。

高校生のうちからこれらの視点が身についていることが理想ですね。

「高校生の金融教育」から大人も学ぶべき視点

高校の家庭科で用いられる教材をもとに、金融教育の一例をご紹介しました。

お金に関する基礎知識とはいえ、大人になってから知ったことがたくさんあるのではないでしょうか。

2022年4月から成人が18歳に引き下げられたことに伴い、高校生でも知るべき知識は増えました。一方で、それらを教える大人にも十分な金融リテラシーがあるとは言い切れません。

お金を守りながら育てるために、こうした教材から大人も学ぶ姿勢が必要となるでしょう。

参考資料

太田 彩子