高校生の金融経済教育の内容2. 家計管理

金融庁が公表する「高校向け 金融経済教育指導教材(高校生のための金融リテラシー講座)」では、さらに次のクイズが問いかけられます。

  • Q. 大学生や社会人になって、ひとり暮らしをする場合、どのようなお金が必要でしょうか?

18歳で高校を卒業したあと、一人暮らしをする人も多いです。以前は親が「家計簿をつけること」「消費者金融からお金は借りないこと」などを教えていました。

家庭での指導はもちろん必要ですが、イマドキの高校生は学校でも学んできます。

出所:金融庁「高校生のための金融リテラシー講座」

大学生の場合、収入には「仕送り・アルバイト代・奨学金」があります。支出としては、「食費・住居費・水道光熱費・通信費・交通費・被服費・教養娯楽費・その他」の項目にわけて、それぞれ主な名目が解説されます。

これにプラスして「貯蓄」が別項目で書かれているのがポイントです。

多くの場合「収入―支出=貯蓄」という認識で育ちます。しかし、収入を「支出」と「貯蓄」に予め振り分けることで、先取り貯蓄が可能となります。

これは大人になっても意外と実践できない人が多いため、高校生のうちに学んでおくとあとから役立ちます。

また家計簿が赤字に陥ったときを想定して、「家計管理シミュレーター」も利用できます。

出所:金融庁「高校生のための金融リテラシー講座」

簡単なシミュレーションではありますが、家計が赤字であれば「どの項目を削ればいいのか?」が一目でわかるため、自分で家計管理がしやすくなります。

一人暮らしでの家計管理能力は、いつか家庭をもったときにも役立つでしょう。