4. 【厚生年金と国民年金】モデル夫婦は月約22万円
年金の受給額を考えるとき、ひとりか夫婦かでも異なります。
令和4年度はモデル夫婦であればいくら貰えるのでしょうか。
厚生年金のモデル夫婦(平均標準報酬(賞与含む月額換算)43.9万円)で40年間就業した場合に受け取り始める年金(老齢厚生年金と2人分の老齢基礎年金(満額))の場合、令和4年度の受給額は「21万9593円」です。
これは「サラリーマンの夫と専業主婦の妻」の組み合わせ。現役世代は共働きが主流なので、これ以上に貰える可能性もあります。
ただ、共働きが主流と言っても、いまはパートで働かれる方も多いでしょう。
内閣府の資料によると、2020年は妻がパートの共働き世帯は668万世帯、専業主婦世帯は571万世帯、妻がフルタイムの共働き世帯は483万世帯。フルタイムの世帯数はここ30年ほとんど変わっていません。
現代はパートの方でも特定適用事業所で働き、一定要件を満たせば厚生年金に加入ができます。
共働きであっても、妻が国民年金の場合にはシニア世代のモデル夫婦と同程度の受給額になる場合もあるでしょう。夫婦の働き方はご家庭の事情によっても異なりますが、それにあわせた老後の資産形成が必要になります。
特にお子さんが小さい場合には、働きたくても働けないこともあります。その場合は長い目で見て働き方についてどうするかを考えたり、「お金に働いてもらう」資産運用としてiDeCoやつみたてNISAで老後に備えたりするのも一つでしょう。
ご家庭に無理のない老後のマネープランを早いうちから考えていきましょう。
参考資料
- 厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 厚生労働省「令和4年度の年金額改定についてお知らせします」
- 総務省統計局「家計調査年報(家計収支編)2020年(令和2年)」
- 内閣府男女共同参画局「結婚と家族をめぐる基礎データ」
- 日本年金機構「令和4年10月からの短時間労働者に対する健康保険・厚生年金保険の適用の拡大」
宮野 茉莉子