人生三大支出がかかるが、子どもが小さいとフルタイムは難しい場合も

専業主婦か共働きかを選ぶとき、やはり世帯の貯蓄は関係してくるところでしょう。お子さんがいるご家庭では「住宅ローン・教育費・老後資金」の人生三大支出すべてを払う場合が多くなります。

日本政策金融公庫の「令和3年度 教育費負担の実態調査結果」によると、大学の入学~4年間の在学費総額は以下の通り。

大学の入学費用+4年間の在学費用

  • 国公立:481.2万円
  • 私立文系:689.8万円
  • 私立理系:821.6万円

※入学費用には学校納付金や受験費用、入学しなかった学校への入学納付金、在学費用には学校教育費や家庭教育費が含まれる

子ども1人あたりで私立文系なら約700万円近くかかりますから、お子さんが2人いて、塾や習い事費用も出してとなると教育費だけでも大きな金額になります。

あわせて2019年には2000万円といわれた老後資金を、住宅ローンを払いながら貯めるとなると、共働きを選択するご家庭は多いでしょう。

実際に内閣府の資料によれば、2020年は「妻がパートの共働き世帯」は668万世帯、「専業主婦世帯」は571万世帯、「妻がフルタイムの共働き世帯」は483万世帯です。共働き世帯がおよそ3分の2となりますね。

一方で、共働きといっても妻がパートの世帯が多いところをみると、仕事と育児の両立の大変さもわかります。子どものお世話や宿題を見て、習い事や塾の送迎をして家事までするとなると、現実的にはパートという女性も多いでしょう。

ご家庭によっては、専業主婦にならざるを得ない場合もあります。

個人差が多い部分であり、また「子どもが乳幼児期は専業主婦で入学したらパート、高学年になったらフルタイム」と時期によって働き方を変えることも可能です。

今回は貯蓄を見てきましたが、その他の部分も総合的に考えながら、ご家庭に合った選択をしてくださいね。

参考資料

宮野 茉莉子