2. 繰り上げ返済を考える時の注意点

「借金がない」という状況に惹かれ、繰り上げ返済を何としても実施したいという人もいらっしゃるのではないでしょうか。

しかし、繰り上げ返済した結果、手元に十分な資金が残らなければ、その後の生活での金銭的余裕がなくなってしまいます。

繰り上げ返済後に万が一のことがあっても、経済的に困らない預貯金は確保できていた方が安心ではないでしょうか。

3. 住宅ローンの金利は非常に低い

現状、住宅ローンは様々なローンの中でも金利が相対的に低いローンとなっています。

つまり、「借金するなら住宅ローンが1番おトク」ということになります。

例えば、住宅ローンを繰り上げ返済した後、教育資金や自動車購入資金などが足りなくてお金を借りようと思った際、住宅ローン以上に高い金利で借りることになるのです。

この点でもやはり、繰り上げ返済をする際は潤沢な資金がきちんと残るという状況が望ましいです。

また、繰上げ返済を優先するあまり、手元の資金に余裕がないまま失業・休業などに陥って収入が減った場合、ローンの返済能力がむしろ悪化してしまいます。

少なくとも低金利の間は、無理なペースでの住宅ローンの繰り上げ返済は慎重に考え、手元の資金の確保に意識を割いた方がよいのではないでしょうか。