GWも後半戦となりました。残りはゆっくりおうちで過ごすという方もいるでしょう。
こうした時間にしておくといいのは「お金関係」の情報収集です。世の中には「知らないと損をする」というお金情報がいろいろありますよね。
年金もその一つです。
65歳になれば誰もが受給できると思われる「年金」ですが、正しいステップをふまないと受給することができません。
今回は「59歳までに知っておきたい」年金のイロハをご紹介します。
【注目記事】「厚生年金の月平均が14万円」実はウソ⁈年金制度には落とし穴があった
1. そもそも日本の年金制度とは
まずは公的年金制度のしくみをおさらいましょう。みなさんが加入する年金は「国民年金」と「厚生年金」が存在し、2階建ての構造をしています。
1.1 国民年金(基礎年金)とは?
図の1階に位置する国民年金には、日本国内に住むすべての20歳から60歳未満の人が加入しています。
つまりみなさんも国民年金には加入しているということです。
年金保険料は定額(保険料額=基本額1万7000円×保険料改定率)で、40年間すべて保険料を納付すれば「満額」が受け取れます。
納付期間が足りない場合、その分が満額から差し引かれるという仕組みです。ちなみに2022年度の満額は月額6万4816円です。
1.2 厚生年金(被用者年金)
一方、2階にあるのが厚生年金。会社員や公務員等が「国民年金に上乗せする形」で加入し、報酬比例の年金を受給します。
国民年金のように満額という概念はありません。
- どれだけの期間勤務しているか
- 毎月の報酬月額はいくらか
などにより受給額は大きく左右されます。
これらの年金は、受給資格を満たすことで原則65歳から受給できるのです。
2. 59歳までに知っておきたい【年金受給】のカタチ
国民年金と厚生年金は原則65歳から受給できるとお伝えしましたが、場合によっては65歳よりも前に受給することも可能です。
一つずつみていきましょう。
2.1 繰り上げ受給
65歳ではなく、最大60歳まで年金を前倒しで受給する「繰上げ受給」を利用することができます。
ただし1ヵ月繰上げることに、受給額は0.4%減額されることに。1年で4.8%、5年で24%も年金額が減ることになります。
減額は一生涯続くため、65歳になっても本来の年金額には戻りません。それでも早くに年金を受給したい方にとっては選択肢の一つとなりますね。
2.2 特別支給の老齢厚生年金
また60~64歳の方は、一定の要件を満たすことで「特別支給の老齢厚生年金」を受給できます。
一定の要件は下記の通り。
- 男性の場合1961年4月1日までに生まれている
- 女性の場合1966年4月1日までに生まれている
- 老齢基礎年金の受給資格期間(10年)がある
- 厚生年金保険等に1年以上加入していた
ただし特別支給の老齢厚生年金には特例が存在し、受給開始となる年齢も生年月日によって異なります。
くわしくは日本年金機構のホームページや年金事務所等の窓口でご確認ください。
3. 59歳前から予習が必須!「年金請求書」とは?
「65歳の誕生日」の約3カ月前に、日本年金機構から「年金請求書」が郵送されます。これは年金を受給するためにとても大切な書類となるので、届いたらすぐに目を通しましょう。
年金請求書にはこれまでの加入実績が記載されています。まれに内容に間違いや漏れがあることもあるため、内容があっているのか必ず確認しましょう。
誤りがない場合、必要事項を記載して郵送、もしくは窓口にて提出します。
一つ注意したいのは、「年金請求書を提出できるのは65歳の誕生日の前日以降」という点です。
年金は65歳の誕生日の前日に受給権が発生してからでないと申請できないため、それまでは手元に保管しておかなければなりません。
また、64歳までの「特別支給の老齢年金」とは別の種類の年金になるという点にも注意しましょう。
もし厚生年金の「特別支給の老齢厚生年金」を受給していたとしても、65歳になったときには再度「年金請求書」を提出します。
3.1 「年金請求書」郵送先や提出期限を事前にチェック
【提出先】
年金事務所へ郵送
年金事務所や「街角の年金相談センター」の窓口に提出
【はじめて老齢年金を請求する場合】
年金請求書が届く時期…受給開始年齢に到達する3か月前
年金請求書の提出期限…誕生月の末日(1日生まれの場合は前月末日)まで
【「特別支給の老齢厚生年金」受給中の場合】
年金請求書が届く時期…65歳になる誕生月の初旬(1日生まれの場合は前月の初旬)
年金請求書の提出期限…誕生月の末日(1日生まれの場合は前月末日)まで
直前になると慌ててしまうため、今のうちにしっかり確認しておきましょう。
4. 59歳になる前に知っておきたい「年金」のまとめ
年金に関する手続きについてまとめてきました。
- 65歳より前に年金を受給できる可能性がある
- 年金請求書を提出しないといけない
これらは59歳より前にしっかり把握しておきましょう。年金手続きは期限までに確実に行う必要があります。もし不備があれば、本来支給される老齢年金が一時保留になってしまうことも。
年金の請求は5年で時効を迎えるので、慌てないためにも事前に年金請求のフローを押さえておきたいですね。
また、老後の生活では年金以外に「老後資金」も必要です。準備は万端でしょうか。
年金受給のタイミングで「受給額が思ったよりも少ない!」と気付いても、そこから資金を貯めるのは困難です。
老後破産を避けるためにも、ねんきん定期便やねんきんネットなどで受給額の目安をしっかりつかんでおきましょう。
今から年金受給開始までの期間を逆算し、年金で足りない分を貯めていかなければいけません。
時間は何よりも味方になります。今のうちにしっかり準備を進めていきたいですね。
参考資料
- 日本年金機構「特別支給の老齢厚生年金を受給するときの手続き」
- 日本年金機構「これから老齢年金を受給する方へ」
- 日本年金機構「年金の繰上げ受給」
- 日本年金機構「はじめて老齢年金を請求するとき」

