3. 59歳前から予習が必須!「年金請求書」とは?
「65歳の誕生日」の約3カ月前に、日本年金機構から「年金請求書」が郵送されます。これは年金を受給するためにとても大切な書類となるので、届いたらすぐに目を通しましょう。
年金請求書にはこれまでの加入実績が記載されています。まれに内容に間違いや漏れがあることもあるため、内容があっているのか必ず確認しましょう。
誤りがない場合、必要事項を記載して郵送、もしくは窓口にて提出します。
一つ注意したいのは、「年金請求書を提出できるのは65歳の誕生日の前日以降」という点です。
年金は65歳の誕生日の前日に受給権が発生してからでないと申請できないため、それまでは手元に保管しておかなければなりません。
また、64歳までの「特別支給の老齢年金」とは別の種類の年金になるという点にも注意しましょう。
もし厚生年金の「特別支給の老齢厚生年金」を受給していたとしても、65歳になったときには再度「年金請求書」を提出します。
3.1 「年金請求書」郵送先や提出期限を事前にチェック
【提出先】
年金事務所へ郵送
年金事務所や「街角の年金相談センター」の窓口に提出
【はじめて老齢年金を請求する場合】
年金請求書が届く時期…受給開始年齢に到達する3か月前
年金請求書の提出期限…誕生月の末日(1日生まれの場合は前月末日)まで
【「特別支給の老齢厚生年金」受給中の場合】
年金請求書が届く時期…65歳になる誕生月の初旬(1日生まれの場合は前月の初旬)
年金請求書の提出期限…誕生月の末日(1日生まれの場合は前月末日)まで
直前になると慌ててしまうため、今のうちにしっかり確認しておきましょう。
4. 59歳になる前に知っておきたい「年金」のまとめ
年金に関する手続きについてまとめてきました。
- 65歳より前に年金を受給できる可能性がある
- 年金請求書を提出しないといけない
これらは59歳より前にしっかり把握しておきましょう。年金手続きは期限までに確実に行う必要があります。もし不備があれば、本来支給される老齢年金が一時保留になってしまうことも。
年金の請求は5年で時効を迎えるので、慌てないためにも事前に年金請求のフローを押さえておきたいですね。
また、老後の生活では年金以外に「老後資金」も必要です。準備は万端でしょうか。
年金受給のタイミングで「受給額が思ったよりも少ない!」と気付いても、そこから資金を貯めるのは困難です。
老後破産を避けるためにも、ねんきん定期便やねんきんネットなどで受給額の目安をしっかりつかんでおきましょう。
今から年金受給開始までの期間を逆算し、年金で足りない分を貯めていかなければいけません。
時間は何よりも味方になります。今のうちにしっかり準備を進めていきたいですね。
参考資料
- 日本年金機構「特別支給の老齢厚生年金を受給するときの手続き」
- 日本年金機構「これから老齢年金を受給する方へ」
- 日本年金機構「年金の繰上げ受給」
- 日本年金機構「はじめて老齢年金を請求するとき」
太田 彩子