2022年4月19日に山際経済再生担当大臣が「今年のゴールデンウイークは通常通りお過ごしいただければ」と発言したことが話題になっています。
GWなどの長期休暇では長距離の移動を伴うため、一般的には飛行機を活用する機会が多いです。
しかし、2020年初頭に起きたコロナ禍により、航空業界は大きな打撃を受けました。
日本航空・全日本空輸(全日空)の巨額の赤字が記憶に新しいですが、視点を変えて「空港」の利用状況はどのようになっているか、冒頭の大臣発言を踏まえて回復の余地があるかについて調べてみました。
1. 2020年度より回復はしているが、コロナ禍以前には戻せていない
日本空港ビルデング株式会社「年度利用実績」を利用して、旅客数の推移を出してみました。
1.1 全体 旅客数
- 2019年度:81,906,093人
- 2020年度:20,065,310人
- 2021年度(1月まで):24,322,536人
1.2 国際線 旅客数
- 2019年度:17,022,523人
- 2020年度:442,573人
- 2021年度(1月まで):740,980人
2019年度から2020年度にかけて、旅客数全体では24.5%となり、4分の1まで減少しました。
国際線はさらに影響が大きく、2.6%と「ほとんど国際的な人の出入りがない」といっても良い状況になっていました。
ただし、羽田空港で扱っている国際線は全体の一部なので、参考として捉えましょう。
2020年度から2021年度にかけては回復基調になっており、旅客数全体では121.2%、国際線では167.4%となっています。
しかし、コロナ禍前の2019年度と比較すると、旅客数全体では30.0%、国際線では4.4%となっており、コロナ禍前の水準にはほど遠い状況です。