年金制度は「厚生年金」と「基礎年金」の2階建て構造

日本の年金制度は「厚生年金」と「基礎年金」の2階建て構造となっています。

出所:日本年金機構

1階部分は基礎年金。日本に住む20歳以上60歳未満のすべての人が加入し、一律の保険料を納めます。

2階部分にあたる「厚生年金」には、会社員や公務員などが国民年金に上乗せして加入します。

つまり自営業や専業主婦(主夫)などは厚生年金に加入しないため、将来は「老齢基礎年金」のみを受給することに。

一方会社員等は、「老齢基礎年金」に上乗せして「老齢厚生年金」を老後に受け取ります(受給資格を満たした場合)。

では実際にいくらぐらいの年金が支給されているのでしょうか。厚生労働省年金局「令和2年度 厚生年金・国民年金事業の概況」より、基礎年金と厚生年金の平均年金月額を見ていきましょう。

基礎年金の平均月額

  • 〈全体〉平均年金月額:5万6252円
  • 〈男性〉平均年金月額:5万9040円
  • 〈女性〉平均年金月額:5万4112円

厚生年金(第1号)の平均月額

  • 〈全体〉平均年金月額:14万4366円
  • 〈男性〉平均年金月額:16万4742円
  • 〈女性〉平均年金月額:10万3808円

※基礎年金の金額を含む

基礎年金受給者の場合、平均は男女ともに5万円台です。一方厚生年金を受給している方だと、男性の平均は16万円台、女性の平均は10万円台ですね。

冒頭で「厚生年金の平均は約14万円」とお伝えしましたが、実情では男女で約6万円も差があります。実は差があるのは男女間だけではなく、個人間にも見られます。

次では受給額の分布も確認しましょう。