2022年度から引き上げになった「保険料の上限」とは

国民健康保険料を構成する要素として、「所得割」があります。これにより、「収入が高い人ほど保険料は高くなる」構造になります。

しかしいくらでも保険料があがるわけではなく、一定の金額に達すれば頭打ちに。これが保険料の上限です。

これまで「医療分」の上限は82万円でしたが、今回の改正により85万円となりました。年間3万円の引き上げです。

上限に達する人=高所得者なので、実際に影響を受けるのは少数にはなります。目安となる年収は扶養人数等によっても異なりますが、例えば単身世帯の方であればおよそ1140万円以上が対象になります。

加入者のうち1.58%にあたるとの見解を、厚生労働省では示しています。

保険料が引き上げになった背景には、医療費が増大していることがあります。少子高齢化が進む今、医療を受ける人口は増える一方です。

以前は高齢者の医療負担が無料という時代もありましたが、これでは保険財政が悪化する一方のため、保険料の増加や一部負担額の増加などにより対応しているのです。

実は、これまでにも徐々に保険料の引き上げは行われてきました。

出典:厚生労働省「国民健康保険の保険料(税)の賦課(課税)限度額について」

つまり今後の動向によっては、保険料負担がさらに増える可能性も十分にあるということです。