筆者が幼いころは「年金生活」といえば夢のセカンドライフをさし、穏やかでポジティブな印象をもつ言葉だったように思います。
ところが、ここ数年は年金と名がつけばネガティブな話題になってしまう状況になりつつあります。
年金の受給額が減っていくという面で不安が残るのは事実ですが、公的年金の最大のメリットは終身年金であることです。
日本人女性の寿命の長さは世界のトップを更新し続けていますから、生きている限りずっと受け取れる終身年金は生活の支えとなるはずです。
女性のライフスタイルも多様化するなか、一体女性はいくらの年金が受け取れるのか検証していきましょう。
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公的年金の特徴を簡単におさらい
国民年金と厚生年金では、受給額に差があることはご存知の方も多いかもしれません。
しかし、なぜ受給額に差が出るのかよく分かっていないという方もいらっしゃるでしょう。
まずは、「2階建て」といわれる日本の公的年金の特徴をおさらいしておきましょう。
■1階部分-国民年金
基礎年金にあたる国民年金は、20歳以上の日本に居住する国民全員に加入義務があります。
主に自営業者・学生などが対象で、保険料は全員一律の金額を支払います。
原則「20~60歳までの40年間×全員一律の保険料納付」となるため、加入者間の負担額・年金の受給額に大きな差はでにくいのが特徴です。
■2階部分―厚生年金
厚生年金は、主に会社員や公務員が対象です。
基礎(国民)年金に厚生年金部分が上乗せされる形となるため、厚生年金の加入者は自動的に国民年金にも加入していることになります。
厚生年金部分は報酬比例の年金のため、現役中の収入に影響をうけます。
そのため、保険料・年金受給額のどちらも国民年金にくらべて個人差が大きいのが特徴です。
どちらの公的年金にしても、「加入期間(保険料納付期間)」は将来の受給額を左右する大きな要素です。
次項では、女性の平均的な年金水準と、加入期間によって受給額にどのくらい違いがでるのか検証していきます。